ネオジを10分間グツグツ


計測風景

 ■磁石を考える そのC (2004.08.05)

消磁と着磁。約100℃のお湯で10分間煮込んでから磁力を計測しましたが実験中にも鉄缶と隣のネオジで着磁されて元の磁力に戻ってしまいました。
このネオジの耐熱は130℃とありましたが、それは本当のようです。おそらく130℃以上の温度にさらされると着磁ができなくなるのでしょう。


磁石/缶厚 単独磁力/漏れ 2列磁力/漏れ 2重磁力/漏れ

未処理
5*5*1 210 234 333
5*5*1/薄 246/124 265/148 360/249
5*5*1/中 285/77 301/83 386/147
5*5*1/厚 329/0.1 358/0.1 433/0.2
100℃で消磁処理 5*5*1 206 225 325
5*5*1/薄 235/132 255/143 348/227
5*5*1/中 281/57 301/78 357/136
5*5*1/厚 323/2 360/0.5 430/3.25
消磁後に着磁処理 5*5*1 209 232 328
5*5*1/薄
5*5*1/中
5*5*1/厚
 ■以下は実験の条件と感想
 ■計測のパイントはここです。

全ての計測ポイントはもちろんこの部分です。

また、磁気漏れの計測もこの赤丸の缶をはさんだ裏側です。
 ■ネオジを10分間煮込んで消磁処理のつもり

ガラス容器に入れたネオジを沸騰した湯で煮込んで磁力を落としてみました。

不純物のない水では煮立ててもお湯の表面温度が100度にまではなりませんでした。
 ■上記ネオジはガラス瓶を介して消磁しました。

これなら鍋の熱を直接もらうことはありませんから期待するテストピースが得られます。
 ■更に強力なネオジで着磁させました。

この磁石2枚ではさんで一晩、その後は鉄製品や磁石から隔離して一晩待って実験しました。

でも、消磁させたつもりのものと変わらぬ結果(誤差の範囲)なので途中で止めました。

結局、大きな熱をかければ消磁はできますが、少々努力しても着磁はできそうにありません。

現実的な話、消磁の予防策として効果的な冷却を心がけることにしましょう。