EPPカバーリングテスト(2004.07.15〜21)

難材料EPPのカバーリングはどのようにすればいいのでしょうか?

 その疑問をnafさんと共同研究しました!(僕の寝言に付き合ってくださいました。感謝ですぅ!)

ブレードカットした40mm幅EPPに貼ったフィルムの端にオモリをつけて剥がれるまでの対加重テストをしました。
単に200gからの引算です。(計測点はEPPからフィルムが完全に取り去られる瞬間なので計測誤差ありです。)

(テストはフィルム貼りの5分後に行いました。)


EPPカバーリングテスト (カバーして5分後)
S.クリヤー オラライト Eライト
@表面処理なし 66g 1〜10g 200g以上
Aカバーグリップ:すり込み(無希釈) 77g 155g 72g
Bカバーグリップ:たたき込み(無希釈) 50g 97g 62g
C秘密の薬液 37g 38g 32g
D油性マジック 200g以上 57g 67g
E油性マジック+カバーグリップすり込み 62g 200g以上 10g
F油性マジック(蛍光ピンク) 200g以上 35g 200g以上
Gシンナーで拭く 135g 40g 67g
Hスプレーのり (計測予定)
表面処理なしの場合は熱線カットEPPのほうがより強く貼りついています。

現在の結果
ウエットフィルム代表:スーパークリヤー(ニットー)

安い、軽いなどの理由で愛用しています。

油性マジックで色を塗った上から貼り付ける非常に良い結果を出しました。(一晩置くともっと良かったです。)
その他、カバーリングの上に重ね貼りも◎です。
広い範囲をカバーリングする場合はクラフトるうむのウエットフィルムも良いと思われます。

結論:マジック塗装後よく乾かしてから使用すべし!
裏紙有のドライフィルム代表:オラライト(ヨシオカ)

軽量機用のフィルムとして有名です。表面処理なしでは全く使い物になりませんでしたがカバーグリップとの相性も良い結果です。

結論:マジック塗装とカバーグリップと併用するべし!
ラミネート系(裏紙なしのドライタイプ)フィルム代表:Eライト(OK模型)

このフィルムはアイロンを当てても収縮がほとんどありません。そのため小型軽量機の華奢な翼にも安心して使えます。
バルサ組軽量機では良い結果を出すフィルムです。

なんと表面処理なしのEPPに対して最も強くついていました。(発見したのはnafさんです。)

(フィルム色でも接着力が違うようなのでご注意ください。)

結論:EPPにそのまま使うべし!(多くのラミネートフィルムはエンビ系です。ラミネートフィルムは全てOKの可能性が出てきました。)
もしくはマジック塗装を試すべし!(次ページ:カバーリングテストAをご覧ください。)

まとめ
代表的なフィルムはどれもEPPに喰い付かせる方法があるようです。
手持ちの資材を有効利用しましょう。

この記事を読んでくださった方、その他方法のレポートお待ちしています。

計測の条件
テストピース@

表面処理なし

このときテストピースに書いた番号付近が変によく付いていることに気が付きました。(実験の価値あり)
テストピースA〜C

カバーグリップ等水性処理剤(無希釈で使用しました。)
Aカバーグリップ:すり込み

Bカバーグリップ:たたき込み(化粧のパフのようにパタパタと・・・)
 しかし、たたき込みは使えないことがわかりました。

C秘密の薬液
マジック1回目
テストピースDE

D油性マジック

Eマジックの上からカバーグリップすり込み
(まだ少し臭いが残っているかな?かな?くらいのタイミングでカバーリングで塗布しました。)
マジック2回目
E−ライト:油性マジックを塗ると67g?の結果に納得できず再テスト

表面処理なしで強く付いていたE-ライトなのにマジックを塗るとダメ?こんなはずでは〜!
これは余分な塗料が邪魔をしていると予想して余分なマジックを拭いてみました。が、結果は57g。(ひょっとして落ちた?)

しかし、スーパークリヤーは更に強くつきました。(塗装後、よく乾かすべし!)
F油性マジック(別の色は?)

イメージ的に一番結果の悪そうな色:蛍光ピンクでテストしました。

スーパークリヤーは良く付いていますし、オラライトはつきが悪い。ここまでは色による変化は感じませんでした。
しかし、E−ライトは違いました。200g以上です!E−ライトは色によって接着力に違いがあるのです。

(次ページ:カバーリングテストAをご覧ください。)
Gシンナーで拭く

ひょっとするとマジックを使って接着力がアップする秘密はシンナーにあるのでは?と思ったのでテストしました。

効果はあったもののマジックの効果には及びません。・・・マジック恐るべし・・・
アイロンの温度

いつも使っているアイロンですがはじめて温度を測りました。放射温度計で95〜115度。サーモスタットには案外幅があるものです。

テストはフィルム貼りから約5分後に行いました。(気が短いですね。)