EPPカバーリングテストA 油性マジック色別 (2004.08.20〜)

前の実験でEPPの塗装に油性マジックが有効であることがわかりましたが、各種フィルムとの相性は色別に個性があるようです。
実用にはその癖を知る必要があります。その傾向をテストしました。


EPP油性マジックカバーリングテスト (カバーして10分以上あと)
S.クリヤー Eライト(クリヤー)
@黒 200g以上(強) 200g以上(弱)
A赤 200g以上(弱) 200g以上(強)
B青 200g以上(強) 200g以上(弱)
C緑 200g以上(弱) 200g以上(強)
D黄 200g以上(中) 200g以上(強)
E茶 200g以上(弱) 200g以上(強)
F燈(オレンジ) 200g以上(弱) 200g以上(強)
G紫 200g以上(中) 200g以上(中上)
H黄緑 200g以上(弱) 200g以上(強)
I黄土 200g以上(弱) 200g以上(強)
J空色 200g以上(強) 200g以上(弱)
K桃色(蛍光ピンク) 200g以上(中) 200g以上(弱)
L肌色 200g以上(弱) 200g以上(強)
M焦茶 200g以上(弱) 200g以上(強)
N鶯色 200g以上(弱) 200g以上(強)
O白 155g
着色なし(ブレードカット) あっさり剥がれた
着色なし(熱線カット) 200g以上(強)

実験ではブレードカットよりも熱線カットしたほうがより強く貼りついていました。

テストピースの作り方

前回は余分なEPPなかったのでケチをしましたが、今回は余裕があるので40×40mmにしました。

満遍なく塗った直後にコピー用紙に押し付けて余分なインクを吸い取らせることでテストピースを並列化させました。それがまた、乾燥を促す結果になって実験時間短縮に貢献でラッキーでした。
結果
ウエットフィルムで高強度の色はラミネートフィルム(E−ライト)では弱い

左から黒/青/水色です。
どれも200g以上耐えてくれます。しかもペットボトルを完全に吊り下げた状態でいくら待ってもフィルムが剥がれる気配がありません。ウエットフィルムとの相性は抜群に良いです。

E−ライトでは弱いと表示しましたが200g以上の吊り下げは可能です。(でも、素晴らしい結果に欲がでて辛目の(弱)・・・ね。)

結論:ウエットフィルムと組で使え!
「腑に落ちない」微妙な色

左から黄色/青/桃色です。
ウエットフィルムだと、どれも200g以上耐えてくれますが、ペットボトルを吊り下げてしばらく待つと剥がれてくるので中強度と言わせていただきます。

ラミネートフィルム(E−ライト)で黄色は強い!

結論:ウエットフィルムと組で使え!(黄色はどっちでも可)
茶色系の色はウエットフィルムで弱くてもラミネートフィルム(E−ライト)では強い!

右から肌色/黄土色/オレンジ/赤/茶色/こげ茶です。
どれも200g以上耐えてくれますが、吊り下げて待っていると比較的アッサリ剥がれました。

ラミネートフィルム(E−ライト):文句の無い強度です。強いと表示したものは振っても剥がれないって意味です。ウエットフィルムとは正反対の結果で実験者として とても気持ちがいいです。

結論:E−ライトと組で使え!
緑系の色もウエットフィルムで弱く、ドライフィルム(E−ライト)では強い!

右から黄緑/鶯色/緑です。(黄緑は特に弱い:ウエット)
ウエットフィルム:どれも200g以上耐えてくれますが、吊り下げて待っていると比較的アッサリ剥がれました。

ラミネートフィルム(E−ライト):文句の無い強度です。強いと表示したものは振っても剥がれないって意味です。ウエットフィルムとは正反対の結果で実験者として とても気持ちがいいです。

結論:E−ライトと組で使え!
(画像用意)
白は”最弱”

最初から何故か期待はしていませんでしたが、マジックに期待する強度を考えると155gは論外です。

ウエットフィルムまとめ
全体に良い結果(引き剥がしテスト:200g以上)が得られましたが、マジックの乾燥時間には課題があります。

現在のところ一番強く食付くように思われる方法はマジック塗装後よく乾かしてから表面をガムテープでペタペタやってホコリと変わらない「塗装の粉」を除去したあとでカバーリングするという方法です。

ラミネートフィルム(E−ライト)まとめ
まず、このフィルムは燃やした臭いから成分にエンビ系の何かが含まれています。(これには意味がありそうです。)
弱い色は黒/青/空色/桃色の4色のみでウエットフィルムの結果とほぼ正反対です。(弱いと言っても他のそれと比較すれば強いと言えます。)
カバーリングのタイミングはマジックの臭いがなくなるくらい乾燥を待ってから行ったほうが良いようです。
そうすることで、どの色も200g以上を確保していますし、(強)と表示したものはオモリを付けたまま振っても剥がれない状態でした。
だのに、「ブレードカットで着色なし」のものは実験のたびに結果が変わります。理由が不明なので、今後はこの部分のみを考えたいと思います。
何色かで追加実験したのですが、どう実験してもブレードカットよりも熱線カットのほうがより強く貼りついています。僕は45倍発泡しか持ち合わせていないので断言はできませんが低倍率発泡になるほど強く喰いつくと言えるのではないでしょうか?

また、カバーリングは基本的に巻き寿司のように全体を包むことをオススメします。

ってことで、テスト結果を踏まえて機体にはセンスの良いカラーリングを目指したいと思います。
(2004.09.01)